Interface編集部
2021年2月号 1日目 第2章 実行環境の構築方法
本誌で紹介したClang/LLVMは,Ubuntu等のLinuxディストリビューションから提供されているOSであれば,記事内のプログラムやコマンドを使って,そのまま試すことができます.
手持ちのPCにLinux環境が整備されていない方も多いと思いますので,ここではWindows 10のPCでClang/LLVMを試す環境を構築する方法を紹介します.ここではWSL2(Windows Subsystem for Linux)を使う方法の手順を解説します.本誌に掲載しているのは,Linux環境で実行した結果なので,WSL2で実行した場合と結果が一部異なる場合があります.
①Windows 10 用 Windows Subsystem for Linux のインストール
こちらのウェブ・ページの手順に沿って,お手持ちのPCにWSL2をインストールしてください.LinuxディストリビューションにはUbuntu 20.04 LTSを選択してください.
②Ubuntu 20.04 LTSのアップデート
デスクトップ画面から[スタート]-[Ubuntu 20.04 LTS]を選択して,Ubuntu 20.04 LTS(WSL2)のターミナル画面を開きます.ターミナル画面が開いたら,次のコマンドを実行してUbuntu 20.04 LTSのアップデートします.
sudo apt-get update
sudo apt-get upgrade
③Clang/LLVMのインストール
ターミナル画面で次のコマンドを実行して,Clang/LLVMをインストールします.
sudo apt install clang binutils
④作業ディレクトリの作成
ターミナル画面で次のコマンドを実行して,作業ディレクトリを作成します.
cd ~
mkdir llvm
⑤サンプル・プログラムの作成
ターミナル画面で次のコマンドを実行して,サンプル・プログラムのファイルを作成します.
cd llvm
vi example.c
viエディタが開くので,[i]キーを入力して入力モードに遷移した後,次のコードをコピー&ペーストします(ペーストは右クリックで実行).
#include <stdio.h>
int main(int argc, char **argv) { |
ペーストが完了したら,[Esc]キーを押下した後,[:][w][q][Enter]キーを入力して,変更を保存した状態でviエディタを閉じます.
⑥Clang/LLVMの実行
次のコマンドを実行して,Clang/LLVMツールチェーンを実行します.
clang -v example.c -o example
以降は,本誌に掲載されているコマンドをそのまま入力すれば試せます.