2025年4月号特集2部サポートページ

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第2部を読むための用語説明
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第2部を読むために必要な,基本的な用語について以下にまとめました.参考になさってください.

 

●観測方程式(1章)
状態量x,操作量uにより制御量(観測量)yを表わす方程式を観測方程式(または出力方程式)と呼びます.センサによる観測誤差を考慮する場合,観測ノイズvを加算します.

 

●フィードバック制御(1章)
制御対象の出力(制御量y)を観測して,制御器(コントローラ)に戻し(フィードバックし),操作量uの計算に用いる制御をフィードバック制御と呼びます.

 

●オブザーバ(2章)
入力・出力の関係からシステムの内部状態を記述する状態量を推定する仕組みをオブザーバ(観測器)と呼びます.

 

●最適レギュレータ(2章,3章)
線形システムに状態フィードバック制御を行う際に,状態量xと操作量uの重み付き二乗積分値を最小化するようにフィードバック制御ゲインを決める制御方式を最適レギュレータと呼びます.

 

●フィードバック制御ゲイン(2章)
線形システムに状態フィードバック制御において,状態量(またはその推定値)xから操作量uを求める際に乗じるゲインをフィードバック制御ゲインと呼びます.

 

●閉ループ(2章,3章)
フィードバック制御系において,安定性,応答性解析を行う際,フィードバックループを閉じた状態で入出力の関係を評価する方式を,閉ループ方式と呼びます.

 

●開ループ(3章)
フィードバック制御系において,安定性,応答性解析を行う際,フィードバックループを切断した状態で解析を行う方式を開ループ方式と呼びます.

 

●PID制御(3章)
設定値rと制御量yの差eに対して,eの値,eの積分値,eの微分値にゲインを乗じて操作量uを計算する手法をPID制御と呼びます.

 

●ロバスト性
外乱やシステムの特性変動,モデル化誤差に対して,制御系の安定性や応答性が一定の範囲で維持される能力をロバスト性と呼びます.