Interface編集部

2025年7月23~25日,テクノフロンティア2025レポート
7月23日(水)~7月25日(金),電源・駆動・伝達・制御・計測・ソフトウェアの要素技術・生産技術・EMC/熱対策技術の総合技術展「テクノフロンティア」が東京ビッグサイト西館で開催された.主催は日本能率協会.
STマイクロエレクトロニクスは,同社のエッジAIソリューションが搭載されたNidecのモータ駆動モジュールを展示した.
このモジュールは,STM32H5マイコン,ゲート・ドライバ,MOSFETで構成され,ドローンの羽(モータ)ごとに設置される.
モータ電流を監視し,NanoEdge AIによって異常を検知し,シリアル通信で他のモジュールに伝達,伝達を受けたモジュール側では,出力を上げる/下げるなどを対応をする.
写真1 Nidecのモータ駆動モジュール
写真2 システム構成の例
写真3 左側のモータ駆動に異常が認められた時,右側のモータの回転数を上げているデモンストレーション
シチズンファインデバイスは,光による電流プローブ「OpECS」を展示した.電流が流れる際に発生する磁場を,ファラデー効果を利用して,光で捉えることで電流を測定する.最細でΦ0.45mmという非常に小さいセンサ・ヘッドを持つため,従来の電流センサでは測定が困難だった基板に実装された部品やボンディング・ワイヤなど狭い場所の電流も測定できる.
DCから150MHzまでの広帯域に対応し,±140Aまでの大電流測定が可能.プローブによる容量負荷が生じないため,高周波での測定限界の問題が生じない.さらに,ノイズの影響も受けにくいとする.OpECSは信州大学との共同研究による成果.
写真4 プローブ外観…左から中心に向かっているのがプローブ
写真5 センサ・ヘッドが小さいためICの足の電流でも測定できる