STマイクロエレクトロニクス,STM32シリーズの製品群を拡充,最新5製品を一挙公開

STマイクロエレクトロニクスは,STM32シリーズの製品群を拡充した.

既存のマイコン/マイクロプロセッサ製品群の上位,下位の製品を投入し,さらにシェアを拡大する.

図1 2023年第1四半期に拡充した5製品


●①低コスト汎用32ビット・マイコン STM32C0シリーズ
最高48MHz,Cortex-M0+.8,16ビット・マイコンの置き換えを狙う低価格品.電源とグラウンド以外はGPIO端子とし,設計の自由度が高い.高精度クロック内蔵.生活家電や産業用ポンプ,ファン,煙感知器などでの需要を見込む.


●②産業用グレード,マイクロプロセッサ STM32MP13シリーズ
最高1GHz,Cortex-A7.シングルコアMPUとして,消費電力,コスト,性能バランスが最適化されている.また,SESIPレベル3準拠など最先端のセキュリティ機能を搭載している.
決済端末,制御パネル,通信ゲートウェイなどでの需要を見込む.


●③高性能汎用32ビット・マイコン STM32H5シリーズ
最高250MHz,Cortex-M33.業界標準のEEMBC CoreMarkにおいて1023スコアを獲得.STM32Trust TEE Secure Managerを搭載し,開発者はコードを作成することなくセキュリティ・サービスを提供可能とする.空調システム,警報システム,産業用PLC,モータ制御,産業用ポンプ,通信ゲートウェイ,照明制御,エネルギー変換に向くとする.
Cortex-M33マイコンは,Arm TrustZoneアーキテクチャを活用し,強化したセキュリティ機能をユーザに提供できる.


●④低消費電力かつ高性能な32ビット・マイコン STM32U5シリーズ
最高160MHz,Cortex-M33.自立型ペリフェラルや低消費電力バックグラウンド自律モードなどの低消費電力機能を搭載する.アプリケーションの需要機能を維持しつつ,コアやその他の未使用ブロックを低消費電力モードに移行させる.データ蓄積用に最大4Mバイトのフラッシュ・メモリを持つ.アクセスが困難な場所で運用される環境センサ,産業用アクチュエータ,ビル/オートメーション,ウェアラブル機器,eモビリティ制御などでの利用を見込む.


●⑤低消費電力,ワイヤレス向け32ビット・マイコン STM32WBAシリーズ
最高100MHz,Cortex-M33.Bluetooth Low Energy 5.3プロトコル・スタックが組み込まれ,最大2Mbpsのデータ転送速度を有する.ディープ・スタンバイ低消費電力モードを持ち,バッテリ寿命の延長に貢献する.さらに,アクティブ・ダンパ耐性やサイド・チャネル攻撃耐性を持つ.スマートホーム,産業用照明,センサ,電気スイッチ,携帯型医療機器に向くとする.


なお,同社は2021年,自動車を除く汎用32ビット・マイコン市場にて,出荷台数が世界1位であったとする.

図2 32ビット・マイコンにて出荷台数が世界1位であったとする.2022年も同様の見込みとのこと


逼迫する需要に応えるため,仏クロル工場と伊アグラテ工場への設備投資を行い,2025年までに生産能力を2倍(2022年比)にする.

写真1 発表者はSTマイクロエレクトロニクス マイクロコントローラ&デジタル製品グループ  石川 義章氏