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2021年7月16日
Interface編集部
無線規格一覧 2.4GHz/920MHz/LTE/5G
周波数帯ごとの特徴
(出典:Interface2020年12月号特集「無線モジュール規格別プログラム集」第1部第2章から抜粋,著者:松江 英明)
無線局免許が不要な周波数帯は簡易に使用できることから,マイコンなどのIoTデバイスで通信するために積極的に使用されています.
免許がなくても通信用に使用できる周波数帯は幾つかあります.その中でも使用頻度の高い周波数帯の特徴を解説します.各システムの位置づけとして通信距離と通信速度で表した関係を図1に示します.表1に5 つの周波数帯とその主な特徴を示します.
表1 5 つの周波数帯と特徴
周波数帯 | 315MHz帯 | 429MHz帯 | 920MHz帯 | 2.4GHz帯 | 5GHz帯 |
適合規格 | ARIB STD-T93 |
ARIB STD-T67 |
ARIB STD-T108 |
ARIB STD-T66 |
ARIB STD-T71 |
適用システム | 独自 | 独自 | LPWA,Wi-SUN など |
Wi-Fi,Bluetooth ,ZigBeeなど |
Wi-Fi |
周波数 [Hz] |
312M~ 315.25M |
426.025M~ 429.7375M |
920.5M~ 928.1M (特定小電力 無線局) |
2.400G~ 2.4835G 2.47075G~ 2.497G |
5.17G~5.25G 5.25G~5.35G 5.49G~5.71G |
1チャネル 当たりの 帯域幅 |
1MHz | 8.5kHz | 200kHz | 26MHz(Wi-Fi スペクトル拡張) 20MHz(Wi-Fi OFDM) 1MHz(Bluetooth) |
20MHz (Wi-Fi OFDM) |
空中線電力 | 25μW | 10mW | 20mW | 10mW 10mW/MHz(OFDM) |
10mW/MHz (OFDM) |
送信時間制限 | あり | あり | あり | なし | なし |
伝送速度 [bps] |
200~3k | 1.2k~4.8k | 0.1k~5k(LPWA) ~200k(Wi-SUN) |
11,54,600M(Wi-Fi) 1M(Bluetooth) |
54,600M 6.9G(Wi-Fi) |
適用変調方式 | ASK | FSK | CSS,BPSK | DSSS,FHSS,OFDM | OFDM |
通信距離 | ~50m | ~10km | ~10km | ~50m | ~50m |
IoT 用途で注目される920MHz 帯
920MHz帯は,当初950MHz帯であったものを世界標準に準拠することを目指して2012年にARIB STDT108規格として割り当てられました.
この帯域は,無線局免許が不要な特定小電力無線局や電波免許が必要な簡易無線局などの用途があります.特定小電力無線局かつ空中線電力20mWの規格がマイコン用として最も使用されています.表2にLPWAシステムの概要比較表を示します.
表2 LPWA は最大通信距離10km 程度
通信規格 | SigFox | LoRaWAN | ELTRES |
運用形態 | 1国に1事 業者※1 |
自営/地域 通信事業者 |
地域通信事 業者を想定 |
帯域幅 | 100Hz | 150kHz | 150kHz |
上り: 通信速度 |
96ビット/6s (100bps) |
5kbps~ 200kbps |
102ビット/16 s(6.35kbps) |
ペイロー ド・サイズ |
~96ビット | 88~ 176ビット |
102ビット |
下り: 通信頻度 |
4回/日 | 上り回線 の直後 |
なし |
変調方式 | DBPSK | CSS | BPSK |
受信感度 | -145dBm | -123dBm ~-137dBm |
-146dBm |
※ 1:日本では京セラコミュニケーションシステム社