Interface編集部
2020年 CQ EVミニカート・レース 筑波大会 結果報告
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2020年10月4日(日),茨城県にある筑波サーキットにて,CQ-EVミニカート・レースが開催された(写真1).
同一仕様のモータ(ただしモータ・コイルの巻き方や巻き数は自由),同一車両,同一電池を使用し(写真2),モータ制御技術と車両整備技術を競う.30分間走行し距離を競う.
毎回学生チームの参加が増え,今回はエントリ19台のうち9台が学生チーム.北は山形県立 村山産業高等学校,南は福岡工業大学 工学部 電気工学科が参加した.
1周2045mのコースは,バイクや自動車のレースにも使われる.待機場所はそのコースの内側にあるため(写真3),
直前まで行われていたバイク走行会の爆音を聞きながら,開始時間を待つことになった(写真4).
レースの開始は14:40,10分前にはコース入りした(写真5,写真6).
慣れないスタート・シグナル(写真7)を待つ参加者(写真8)に緊張が走る.
結果発表
リチウム・イオン・バッテリを搭載するアンリミット・クラスの1位は小野塚レーシング(平均36.241km/h,写真9),2位はヤマハモーターエンジニアリング(平均33.339km/h)となった.30分で9周した.
鉛バッテリを搭載するクラスの1位,2位はヤマハモーターエンジニアリング(33.535km/h,33.534km/h,写真10),3位(学生1位)は明治大学 電機システム研究室(31.578km/h)となった.こちらも30分で9周した.
福岡工業大学のエンジニアリングデザインⅡチームZは,平均時速34.789km/h出ていたが,途中,サーキット・ブレーカによる電流制限が掛かってからの復帰に失敗し,周回を重ねられなかった.担当の倉重君はマイコン基板(PIC16FとPIC12F),モータ・ドライバ基板を自作していた(写真11).さらに24V→48V DC-DCコンバータまで用意し,下り坂でもモータに電流を流し込もうとする念の入れようで,途中まではトップ争いをしていただけに残念だった.来年も出場したいとのこと.
チームロボティクスの滝田氏は,メータ類をラズベリー・パイに置き換えていた(写真12).
小野塚レーシングの柳原氏が搭載していたのはNUCLEO-F302R8(STマイクロエレクトロニクス)とオリジナルのモータ・ドライバ基板(写真13).
明治大学 電機システム研究室 YNO810は,モータをベクトル制御で回した(写真14).制御基板だけで7Wを消費することを気にしていたが,学生1位を獲ることができた.
7年目になるレースは暑すぎず寒すぎずの天候に恵まれ,無事に終了した.