無線通信モジュール一覧 セルラー系

(初出:Interface2020年12月号特集「無線モジュール規格別プログラム集」第1部第1章,筆者:水上 久雄,田中 正幸)

3GPP(3rd Generation Partnership Project)という移動通信の標準化を目的とした団体が,既存のLTE技術を利用し,IoT向けに規定(Release.13で規定)した仕様がCat-M1やNB-IoTです.従来のLTEより低速,低容量にする代わりに低消費電力,遠距離,低コストを実現しています.受信確認を行う間隔を長くするeDRXや,一定期間通信を行わず低消費電力モードになるPSM(Power Saving Mod e)という技術を取り入れ,さらに低消費電力にしています.低速,低容量ではありますが,データの制限や双方
向での通信が可能なため,通信するデータ量が多い場合などにも利用できます.既にスマートフォンなどで使用されているLTE網を使用できるので,信頼感があり,カバー範囲も広いため,採用されるケースも多くあります.
● Cat.M1(eMTC)
最⼤伝送速度は1MbpsとNB-IoTや他のLPWAに比べて高速になっています.
ハンドオーバ(移動中に基地局を切り替える技術)に対応していますので40km/h程度の移動でも通信できます.ウェアラブル端末などのように移動しながら使う場合や,音声通話など高速の通信を行う場合などに使われます.
● NB-IoT
半二重だけに対応し,伝送速度も数十kbpsと低速であり,Cat-M1より低消費電力にし,よりIoT向けになっています.デバイスの構造も簡単にすることで低コストにすることを目指しています.ハンドオーバにも対応していないため,場所が固定されたスマート・メータや機器管理など少量のデータ通信への使用が想定されています.

※1 型名 RAT※ ホスト・
インター
フェース
アン
テナ
SIM
サイズ
3G 4G GPS 参考
価格
[円]
入手先
MS2372h-607 Cat.4 USB
ドングル
内蔵 標準 9,980 SORACOM
IoT ストア
UX302NC-R マイクロ 18,000
EC21-J Mini PCIe Cat.1 Mini PCIe 外付 外部 4,280
Wio LTE JP Version マイコン ナノ 9,800
GH-UDG- MCLTEC-WH Cat.4 USB
ドングル
内蔵 マイクロ 14,780
BG96 Mini PCIe Cat.M1 Mini PCIe 外付 外部 2,980
Wio LTE M1/NB1 マイコン ナノ 10,000
BG96 Cat.M1/
NB-IoT
UART,USB
BG96 MINIPCIE
SIM7080G UART,USB
SIM7000JC UART,USB
AMM5400 Cat.M1 UART,USB
AML540 UART,USB
CL2ADAH2Z UART
1SC Cat.M1/
NB-IoT
UART 外付
1WG UART 外付
HL7800 Cat.M1
/NB1
UART,
USB

Huawei,②NCXX,③Quectel,④Seeed,⑤グリーンハウス,⑥SIMCom,⑦AMTelecom,⑧太陽誘電,⑨村田製作所,⑩Sierra